7番隊隊長の部屋

今とか未来とか。日記ではない。日記はまた別にあります。

反省

※随分遅いですが「記憶」の後書きです
※後書きの癖に長いので注意

とりあえず、終わりましたが…
おかしいな、何で12話もいってるんだろうw
最初は4,5話の予定だったのに…
あ、これ書く前に一旦見直して年齢表記やそれに関係あるものを消しました。
色々と矛盾しまくりだったから、むしろ無いほうがいいんじゃないかと。
あと11話が抜けて10話からいきなり12話に飛んだのも直しました。
他にどこか矛盾したところがあったら教えてくださいお願いします。

話の構想自体は大分前からあったんですが、メモで書くにもどう書けばいいか分からないので
ほっといてたらギル長がブログ始めて「その手があったか!!」と書き始めました。
とくに私の実生活とは何の関係もありません、お分かりだとは思いますが。

ケイもしくは7a1は完全にオリジナルキャラです。私にはずっと一緒の幼馴染はいません。
(引越しが多かったもので)彼は一番最初は7a2の裏人格と言う設定でした。
しかし考えるうちにあまりに二人の性格がかけ離れてしまったので兄のようにしたっていた
幼馴染として独立させることにしました。

あとは…実はこの長さでも結構カットした部分がありまして、いつかサブエピソードとして
書いてみたいなと思っています。他にもこの後書こうと思っている物は、
・セブン/7a1のその後シリーズ(セブンのほうは許可取れたらギル長との出会い話も書きたい)
・レギΣの日常的なシリーズ(バトル系は苦手なので比較的ゆるい物になりそう)
・研究所に来る前のナナとケイ(多分単発、ケイの誕生日の話)
・設定集(もう書き始めているが恐ろしく長くなりそうなので分割しようか迷ってる)
・実際にやったイベントの小説化(G&エラー失踪事件とか、オメガ襲来とか)
・その他季節のレギΣ日記的な

多いわっ!
…とまあこんな感じです。
もし、万が一にもこんなの書いてとかいうのあったら(例:リトルGちゃん主体の小説かいて等)
教えてください。がんばってみます。
ああ、文章を書くとどうしても長くなってしまう、悪い癖だ…という訳でこの辺で。

 

あ、小説の題名が毎回二字熟語なの気づいてました?

記憶 12

時制:過去

side:1

a2の様子があまりにも今までの物とかけ離れている。
あの青い目は一体なんだ?
その表情は一体なんだ?
問いたい事は山ほどあった。
しかし俺が口を開こうとしたら、a2から話しかけてきた。
「…私…またやっちゃったな…人殺し。でも…いいんだ。この人たちは、今殺した人たちは私に殺させた人だから。ねえ、私気付いたんだ。私が部屋から出られないほど怖がってたのは私が人を殺したからじゃない。その事実を誰かに責められることが怖かっただけなんだって。だって殺してて何にも感じなかったし。今までも時々あったんだよね、こういうこと。世界が真っ青になってさ、ほとんど何も感じなくなって。そういう時っていつも決まって殺しすぎたりしてさ。なんでだろうね?まあいいや。だからさ、何が言いたいかって言うと、私もう平気だよ。」

長い長い言葉の間に、彼女の目は黒に戻っていった。
表情は全く変わらなかった。なぜかとても安心して、俺は
「…そうか。」
それしか言えなかった。

「でもやっぱり人殺しは悪い事だもんね。だから私、もう武器は持たないことにするよ。」
「そうだな。」
「あとね、考えたんだけどさ、これから別々に行動したほうがいいんじゃないかな?いつまでも
 頼るわけにいかないし、1人のほうがお互い好きな事できるし。」
「そうだな。」
「この研究所は燃やしちゃおうか?必要な物だけもらってさ。」
「そうだな。」
「…何か他にいえないの?っていうか何でずっとこっち見てるの?」
「いや…まあ、何でもない。」
「…?」

彼女はたくさん変わった。しかし、どれも不完全だった。
今の彼女は完全に見える。それがなぜかは俺にもわかった。
彼女はもう、1人で生きていけるのだ。
自分の本当の姿を知って、強い心を手に入れたから。
優しかったナナも、奔放だったa2ももっていなかった心を。
たとえそれがあまりに醜い姿だとしても、もう彼女はそれを自分として受け入れられるのだ。

それはつまり、彼女に俺が必要でなくなった事を意味していた。
「お前の事は、お前が決めるんだ、セブン」

 

side:2

少し歩いて、ふと後ろを振り返った。
燃え盛る建物以外には不釣合いなほど澄み切った空しか見えない。
ずっと一緒だった彼はもう見えなかった。
助けてくれる彼はもういない。
でも、寂しくても1人でもやっていけるような気がした。

ナナでも7a2でもない、私はセブン。

私の三番目の名前は、不思議なほど私に似合っている気がした。

 

 

私が夢を現実にする少年と出会うのは、まだまだ先の話である。

                                          fin

記憶 11

時制:過去

side:2

(注意:長いです)

それからと言うもの、私達は必死だった。
でも、a1の記憶している研究所内の情報と私の頭脳を持ってすれば、
この研究所から、誰も傷つけないと言う厳しい条件下で脱出する事も不可能じゃないはずだ。
そうして私達は研究員に気付かれないように準備を進めた。

だけど、よりによって実行の前日に…


私達の準備はすべて無駄だった事を知った。


side:1

「い、今、なんて言った?!」
「聞いていなかったのか?お前達を元に戻すと言ったんだ。」
「も、元にって…」

研究所内の廊下をa2と歩いていた時だった。
急に何人かの研究員に囲まれ、無理やりどこかに連れて行かれそうになった。
理由を聞くと…

「記憶力、思考力を元に戻してから、お前達は全く使い物にならなくなった。手術で
 無抵抗になったから洗脳を怠ったのが裏目に出たようだな。使い物にならない子供を
 置いておいても仕方がない。だからまた前のような従順な天才に戻ってもらうぞ。」
「な、そんな…」

逃げ出そうとすると、周りの研究員に羽交い絞めにされた。何とか後ろを見るとa2も
捕まっているようだ。強い力で押さえつけられて動く事が出来ない。

「抵抗はしないほうがいいぞ。彼らはただの研究員ではない。訓練を受け、武装した
 立派な戦闘員だ。」
「なんでだよ!別に親類でもなんでもないんだから、使い物にならないなら捨てればいいじゃな 
 いか!」
「捨てる?馬鹿な事をいう。お前達のような作られた天才ははこの上なく便利な操り人形
 なのだぞ?暗殺、窃盗、命令した事は何でもこなす。その上、失敗をしない。お前達には、
 まだまだ働いてもらわねば…」

最後のほうはもはや聞いていなかった。
「操り人形」その言葉を聞いた瞬間…

「ふざけんなああぁぁっ!!!」

 俺の視界は真っ赤に染まった。

 

 

それからの事は、覚えていない。
…と言いたい所だが、生憎俺の記憶力はそんな安い物ではない。

俺はまず、俺を捕まえていたやつをそのまま投げ飛ばした。
どこからそんな力が出たのか分からない。
そして襲い掛かってきた別のやつの首に手刀を叩き込み、銃を奪った。
そのまま周りの研究員を片っ端から撃ち殺していった。
a2を助けようと振り向いたが、それは必要なかったみたいだ。

そうやって俺達は、殺したのだ。研究所にいた俺達以外の全ての人間を。
俺の目は赤く染まっていた。
a2の目は青く染まっていた。
俺達は今度こそ、自分達の手で人を殺したのだ。

だが、不思議と、何も感じなかった。

何も。

俺達は、この時気付いておくべきだったのかもしれない。
俺達がただ人を殺しただけではない事を。
同じような「天才」もたくさんいた中で、
訓練された戦闘員もたくさんいた中で、
俺達は傷一つ負わずに彼らを皆殺しにしていたのだ。

サイコパスと言う人間がいるらしい。
普通動物は同種を殺せないようになっているのだが、
彼らは全く動じることなく同種を殺害できるのだ。

まあこれらのことを知ったからと言って、俺達の何かが変わるわけではなかったと思う。
俺達は思っているよりもバケモノだった、ただそれだけの話だ。

そういえば全て終わった後、血まみれだったa2の困ったような表情が
やけに印象に残っている。
まるで、猫の死体でも見つけたような表情が…

記憶 10

時制:過去

side:1

あの日からナナ…a2は部屋から出なくなった。
食事も俺が促さないと取らない。
もともと白めの肌は日光に当たらないことで病的なまでに白くなり、
背が低い意外は標準的だった体も痩せ細ってしまった。

まあ、無理も無い事だろう。
むしろ気が狂わなかった事が驚きなくらい、大きなショックを受けたのだから。

もちろん、俺だってショックを受けていないわけではない。
考える事が出来るようになってから、時々発作のように後悔の嵐が襲ってくる事がある。
俺はどうしてあんな事をしたんだろう。
俺はどうしてあんな事ができたんだろう。
そもそも俺がもっと強ければ、人攫いなんかにつかまる事は無かったんじゃないか。
俺が、ちゃんとナナを守ってやれていれば…

 

そして、転機は訪れた。
今まで経験したことの無い最悪の形で。

side:2

「昼間外に出るの久しぶりだな…」
私は今、研究所の屋上にいる。
扉には電子ロックがかかっていたが、4桁の番号くらい今の私にはどうってことなかった。
見られないように気をつけてきたから、だれも私がここにいる事を知らない。
いやでも、彼ならあるいは…

「a2っ!!何やってるんだそんなところで!」
やっぱり。
ちなみに「そんなところ」とは屋上のフェンスの上である。
5センチ程の厚みしかないが、それも今の私には十分だった。

「別に…ちょっと出てみようと思っただけだけど。」
「…馬鹿、じゃあその左手はなんだ?」
私の左手からは血が流れていた。
もちろん、外に出ていなかった私が怪我をするはずも無いので…
「切った。死ねるかなと思って」
「…!なっ…馬鹿!この馬鹿!なにやってるんだよ!俺に相談くらいしてくれたっていいだろう!」
「そんなに言わなくても自分が馬鹿だって事くらい分かってるよ…でもa1に相談なんかしたら
 絶対止められるし」
「当たり前だ!もう危ないからとりあえずこっちに来い!」
「やだ」
「来い」
「やな物はやだ」
「…っ、ああもう!」

a1は物凄い勢いでこちらに向かってくると、いとも簡単に私を
フェンスの中に引き摺り下ろしてしまった。
「…なにすんの」
「お前は絶対死なせないからな」
「無理だよ。ここにいる限り私はきっと自分を殺そうとするのを止められない」
「じゃあここを出る」
「…え?」
あまりに唐突だったので、一瞬耳がおかしくなったかと思った。
「…今、何て?」
「だーかーら、
     逃げよう    と言ったんだ。」

 

 

…多分後二回くらいでラスト

決算 3

※つながってます。今回で完結するはず。

時制:現在

キル「解散って言われてもなあ…」

ギル長がどこかへ行ってから約十分後。
解散と言われたからには会議室に残っているのは何かおかしい、
でもそのままどこかに行くのもモヤモヤする。
という訳で会議室にいたメンバーの大多数はロビーでギル長の帰りを待っていた。
かなり豪華な顔ぶれなので通りがかった団員が驚いたり興奮したり写メ撮ったりしている。
(後の二つ主に新人団員)

キリs「誰か、ギル長の行き先に心当たりある人いる?」
裏白s「うーん、検討もつかないっすね。」
ギーグ「話の流れ的に300万手に入れに行ったんだろ。」
カゲサクラ「…どこに?兄弟ギルドに借りに行ったとか?」
コバs「年中無休なのはΣだけじゃなかったか?αもβも休み…っつかそもそも貸してくれないと
    思うんだが。」
エラー「確かに。『自業自得だ』とかいって追い返されそうだな。」
ラインs「普通に銀行に借金しに行ったとか?…無いか。うん。」
G「…銀行強盗とか…」
7「やめて下さい怖い事言うの!絶対無いと言い切れない分余計恐いです!」
青「あ、帰ってきた!ギル長お帰りなさーい!!」

その場の全員の視線がギル長に集中する。
しかしギル長はそんな視線など意に介さず、無造作に
持っていた袋の中身をテーブルにぶちまけた。
バサバサという乾いた音と共に現れたのは…

全「お金?!」

もちろん、10枚20枚ではない。1万円札が何百枚も…いや、この状況から考えれば
その枚数はおそらく…

7「300枚…ですか?」
スフォル「うん。300万円ぴったりだよ。」

一同唖然。

キル「でもギル長、これだけの金額をこの短時間にどうやって…?」
ダイヤs「ま、まさか本当に強盗を…」
スフォル「あはは、違う違う。全部RMTで手に入れたのさ。」

全「RMT??」
青「…って何?」
7「あ、RMTというのはですね、リアル(R)マネー(M)トレード(T)の事で、ゲーム等の
 仮想通貨と実際の現金を交換するシステムの…あ!ギル長、もしかして!
 会議中にゲームやってたのは、このために…?」
スフォル「まあね。レートは1円に対して10ゴールドだから金額はぴったり貯まってたんだけど、
      合計300万まで交換してくれる人探すのに時間かかってさ。」
裏白s「ぎ、ギル長すごいっす!まさかここまで考えてゲームやってたなんて!」
ギーグ「…いや、まさかこんな方向から来るとは思わなかった…」
カゲサクラ「ホント、ギル長っていつも予想の斜め上を行くよね…それもマッハで。」
G「とりあえず、問題解決…?」
エラー「…のようだな。」
7「あ、じゃあこのお金は預かっときますね。…あれ?なんかさっきより少ない気が…」
リトルエラー「お金~♪」
ラインs「あああああっ?!ちょっとリトルエラーsがお札紙飛行機にして遊んでる!」
全「「な、なんだってーーー?!」」

 

その後数時間の鬼ごっこの末、300万は無事支払われましたとさ。

終わり

 

おまけ
レギΣ出納報告書

主な支出
・建物の修繕費(強化ブロック、防弾ガラス等 実はこれが赤字の一番の理由)
・食費(5割がた香辛料)
・武器とか乗り物とか(増えた団員分、あと若干団員の趣味)
・ネット回線、電話代(使う人数多いから結構バカにならない)
・光熱費、水道代(上に同じ)

主な収入
・依頼料(…説明必要?)
・賞金首等(依頼とは別、最近はもっぱら雑魚のみ)
・財宝等(依頼とは別、団員が探検ついでにもって帰ってくる)
・???(なぜかギルドの口座に時々入っているナゾの入金)

決算 2

※つながってます。まあ読んで無くても分かるとは思いますが。

時制:現在

7「…というワケなんですが…何か300万稼ぐ方法ある人います?」

レギオンズΣ会議室。
G様やキル、受付の人に協力をあおいで隊長や主要メンバーを集めてもらった所だ。
いつもより事態が深刻な事もあってか、普段の会議より集まりがいい。
っていうか全員いる。やばい、記念写真とりたい。
…それは置いといて。

キリs「アルバイトとかどうなの?このギルド人数多いんだからすぐ貯まるでしょ。」
G「あ、それあたしも思った。人数増えたせいでお金足りないなら逆にそれを利用すれば…」

7「それは私も真っ先に考えたんですが…この国法律でバイトできる年齢が制限されてまして、
 ギリギリアウトな方多いんですよね…」
キル「っていうかそもそもこのギルドのやつがまともにバイトできんのか?」
ギーグ「確かに、防弾ガラス素手で割るようなバケモンばっかだしな。店ごと吹き飛ばしたり
    しかねない。」
全(お前が一番危険じゃないか?)

コバs「そんなちまちましたのじゃなくてさ、もっと一気に稼げる方法無いのか?」
エラー「…賞金首とか、秘宝とか?」
カゲサクラ「あーでもさ、このあたりはお宝も悪党もうちであらかた片付けちゃったじゃない?」
ラインs「じゃあなんか大きい依頼…がないから困ってるんだっけ。」
ボイスs「宝くじとかは?年末ジャンボ。」
ダイヤs「いや無理あるでしょ。色々と。」

一向に解決できそうな気配はない。
こんな時にギル長は一体何を…

青「うわ、すっごいギル長!3000万ゴールドなんてどうやって貯めたの?!」
スフォル「うん、色々とねw」
裏白s「っていうかギル長レベル高っ!!このゲームでもトップクラスじゃないっすか?!」

ゲームやってた。
ちなみに国内最大手のオンラインRPGである。

7「ギル長、青、裏白s、三人もなにかアイデアを…」
スフォル「あ、ちょっと用事あるから出てくるわ。ってことで解散。」
全「え、ええええええ?!」

 

 

さらに続く…と思いたい。(ゑ

聖夜

時制:現在

※つながってません。長い。捏造多し。オチなし。意味不。7視点。


今日は12月24日、クリスマスイブ。
レギオンズでも、この日は団員全員で盛大にパーティーをする。
依頼を早く終わらせて、皆で一緒に準備をして…
皆が一様に楽しみにしているのだ。

ここは、基地の前の開けた場所。
中でやると狭いし色々壊しそうなので、前々回から「寒いけど外でやろう」となったのだ。
基地から少し離れたところに、皆で飾りつけをした大きなツリーが立っていて、
ツリーと基地にはさまれた所が会場である。

しかし、寒い…。
普段外に出ないせいで早くも限界が近づいている。
「な、何かあったかい物を…」
今日は、団員も自分が作った料理を持ち寄ったりするので普通に食べられる物もある。

「アイス…は普通に無いかな、うん。誰が持って来たんだろ?クッキー…美味しそうだけど
 暖まらないかな。お、スープ発見…ダメだ赤い。目痛い。あ、この肉まん美味しそう!
 しかもなんか本格的!これにしよう!」

ちょっと熱かったので(ものっすごい猫舌なんです)少しだけ冷ましてから…
うん、美味しい。もう一個食べようかな…と悩んでいると。

「じゃあ、そろそろケーキ切りますか!」
と団員が数人がかりで大きなクリスマスケーキを運んできた。
ホントはパティシエである料理人さんの最高傑作である。
「今年もうまそうだな!」
「いっぱい食べちゃうぞ~!」
キルや青が目を輝かせている。
いつもは無表情なギーグも顔をほころばせていた。
「はい、並んで並んで~。ほらそこ!抜かさない!割り込みしない!」
カゲサクラがキリsやコバsと協力してケーキを配っている。
リトルGちゃんが砂糖のサンタをもらって嬉しそうだ。
ギル長スフォルは…

「あれ?ギル長、行かないんですか?」
「まあね、7こそ行かないの?」
「私は今行ったら潰されそうなので…あはは。」
ツリーの下で佇んでいるギル長の隣で、私は苦笑を漏らした。

「このギルドも大きくなったな…と思ってさ。」
「…そうですね。」

最初は両手で数えられるくらいしか団員がいなかったこのギルドも、
今ではかなり名の知れた、このあたりでも屈指の大きなギルドになった。
「初めて会った時は、まだギルドでもありませんでしたからね。…懐かしい。」
「今のほうが僕は好きかな。にぎやかだし、色んな事できるし。」
「そりゃあ私だって。」

エラーsとG様がはやしたてられている。
隊長達が武勇伝を語って、新人団員が驚愕している。
ディトsがリトルエラーsに悪戯されている。
裏白sが笑う皆の絵を描いている。
他にも、たくさん…

暗いツリーの下から、それらの光景はまるで幻想のように輝いて見えた。

「私達も…あの頃より強くなれたんでしょうかね?」
「さあね。でも…強くは無くても、より多くの物を守れるようにはなったんじゃないかな?」
「違うんですか?」
「違うさ。まあ、似てるけどね。」
「そういう物ですかね。」

いつの間にか、雪が降り始めていた。
団員達が空を見上げている。
私達も、つられて上を見上げた。

「…考えてみれば、ギル長とこんな風にまともに話をするのって久しぶりですね。」
「あははは!まあ、怒られてばかりだからねぇ。」

私達に気が付いた団員が集まってくる。
皆、一人一人がかけがえの無い笑顔を浮かべて。

「メリークリスマス。」