7番隊隊長の部屋

今とか未来とか。日記ではない。日記はまた別にあります。

日々 8

取り立てて変わった事のない日々が過ぎて行った。私は相変わらず毎日本を読んで過ごしており、時々旅人が図書館を訪れる事があっても前の二人組より深く関わるような事は無かった。
私はこの生活を気に入っていた。いつかは出ていかなければならないとはいえ、食料も水もお金も、まだ読んでいない本も充分にあった。ここは静かで平和だし、人もめったに来ない。それに空気も綺麗だし、地震や雷なんかの天災も起こったことはない。1人でいるのが苦痛でない私にしてみれば、これ以上なく恵まれた環境だった。

でも、本当にこれでいいのだろうか?

自分が過去に犯した罪、それを忘れた訳じゃない。最後の、本当に自分でやったことについては反省も後悔もしていないが、もっとそれ以前の………犯す必要の無かった罪達は今でも私の記憶の中で私を責め続けていた。
私がこんな平和な暮らしをしていていいのか?
犯した罪を償う事もせず、なんの苦労もないままに。
そんなことが本当に許されるのか?

答えは求めるまでもなく飛び込んできた。

「………何だろう、あのトラック………?」